【デフバスケ日本代表監督 上田頼飛】コミュニケーションの神髄 part.2

2019年10月1日

 

 

ちくわ
2015年の監督就任の時ですよね?

上田

そうですそうです。

だから西村トレーナーなんてマネージャーもビデオ撮影も兼務していましたから。

これは笑い話ですけど、どんどん髪の毛が薄くなりましたから。

 

ちくわ
これ書いていいんですよね(笑)

上田

どうぞどうぞ(笑)

私も500円禿げができました(笑)

 

でも本当、最初の世界選手権はほんと地獄でした・・・

指揮を執りながら、ホワイトボードに書きながらでしたし。

しかも監督就任してすぐで、状態も分らない、スタッフいない、選手も作れていな状態でしたし。

 

ちくわ
それは・・・大変で片付けて良い問題じゃないですね・・・

上田

もとは福祉スポーツレベルだったのでね。

スタッフの数も少ない状況でした。

 

 

ちくわ

今はスタッフの数が増えてきましたもんね。

選手やスタッフの努力が垣間見えますね。

 

上田

私の性分なのではっきり言いますが、デフのバスケをみて

“わーすごいね!”

って言ってくれる方がたまにいるんですよ。

 

Bリーグとかインターハイの試合観てるでしょ?

絶対すごいって思わないやろ!

って私は思っちゃうんですよ。

お愛想で言われているという事を選手は自覚しないといけないんですよね。

 

デフリンピックに出た

“俺はデフリンピアや!”

なんて発信する選手も中にはいます。

 

それが“すごいしょうもないな“

”出てもデフの選手何にもしてないやんけ“

なんていうのをストレートに言われたこともあります。

 

それを彼らに分らせないといけないと思いました。

コートでバスケをしているだけで良いわけではない、努力している訳ではないんです。

 

相手に支援を求めるという事は、コート外でもアスリートとしてやっている、人に夢を与えれる存在であること。

それでも支援をくれ!ではだめなんですよ。

あなたを支えたいって思ってみんなに集まってもらわないと。

 

ちくわ
確かに・・・

上田

普段トレーニングも何もしない、競争率の低い日本代表になってただコートでバスケをしている、支援ください。

 

これは趣味にお金をくださいって言っているのと同義だと思っていて、そこからクラウドファンディングもやめました。

 

ちくわ
確かに今回されていませんでしたね。

上田

知らなかったら人気も出ないのかもしれませんが、本当に努力してそのレベルまでいけば、応援してくれる人が表れるはずだと思っています。

 

“可哀想だから支えてあげないとだめだよね“

といった見地で観られているだけではだめなんですよね。

 

称賛される選手と言うのは努力の量が違うというのは選手には常々伝えています。

 

今は俺凄い!とか勘違いしている選手はもういないですし、どんどん努力していますよ。

 

だから胸を張って選手の宣伝ができます。

今なら再度、クラファンしてもいいとは思っています。

 

ちくわ

なるほど・・・

先ほどあった努力についてなのですが、トレーニングは非常に力を入れている印象です。

上田さんのインスタで選手のトレーニング風景であったり写真であったり沢山上がっていますね。上田さんの自宅のトレーニングルームもすごいですよね。

 

上田

家でとかあほでしょ(笑)

 

それはさておき、選手は本当にトレーニングを頑張っています。

デフ選手からもBリーグ選手が生まれると思っています。

 

それくらい取り組んでいますが敢えて掲載していません。

やってますアピールよりも11月のデフリンピック・アジア予選で初の優勝を取り、結果で見せたいと思います。

観ててくださいよ。

そう!これはいつも自分にプレッシャーをかけるスタイルです。(笑)

 

 

ちくわ

有言実行ですね!楽しみです!!

今後Bリーガーの誕生も楽しみです!

 

選手の選考と言うのはどういった形を取られているのですか?

 

上田

最近は一般の学校から飛び込んでくる子が増えてきました。

以前は、昔からデフバスケをやっていた中で選出したり、旅費などもかかりますからお金が出せる人を中心に選らんでいたと聞いています。

詳しく情報が伝達されていないのでハッキリとは。

 

 

ちくわ

そんな感じだったんですね・・・

上田

私が監督に就任してから、それを全部やめたんですよ。

具体的に言うと、本当に実力のある人が全くいなかったので、以前の日本代表であろうが容赦せず落としました。

私の基準はデフ選手の中で実力があるとか人間関係からくるパワーバランスとかすべて無視。

 

あくまでも日の丸を背負う自覚があるのか。

日本代表のトライアウトなのに柄パンにサンダルで来る選手が大半でした。

これはある意味衝撃でしたね。

 

ちくわ
それはまた・・・何とも言えない・・・

上田

日本代表の意味から教えなければならないと感じましたね。

だから私は大会からの指定がない限り常にスーツで移動をしています。

 

それは私も日本代表表なんて経験がないので、自分なりに選手に恥をかかせないように“日本代表とは”と必死に考えました。

部活動とは違いますからね。

 

それにしてもトライアウトでの選考は相当批判を食らいましたけどね。

だから最初の2015年の大会は全員小さくてがりがりの選手で挑みました。

もうほんと言葉悪いですけど公開処刑でしたね・・・。

 

【デフバスケ日本代表監督 上田頼飛】 コミュニケーションの神髄part.4

2019年10月3日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください