近年、どのスポーツにおいても「股関節」の重要性が問われています。
野球でも股関節の柔軟性が必要
サッカーでも股関節の重要性が必要
などなど・・・
でも股関節ってまず、どう重要なのか選手も指導者も理解しているのでしょうか。
選手と話をしていても「柔らかければいいんじゃないんですか?」
と言う選手が大半です。
もちろん、前提として股関節の柔軟性は必要です。
最初の指導でも股関節を柔らかくするようなストレッチであったりは指導します。
だがしかし!
- 野球で必要な股関節機能
- サッカーで必要な股関節機能
- バスケットボールで必要な股関節機能
は絶対違うと思います(もちろん共通する部分も多々あります!)
今回は股関節の重要性について僕なりの見解も含めて記載したいと思います。
そもそも股関節ってなんやねん
選手や指導者の方に質問です。
Q:股関節ってどこですか?
多くの人が鼠経部(そけいぶ)【コマネチの部分って説明でわかるかな・・・?】
を股関節って言う方が多いと思います。
間違ってはいないんですけど正解ではありません。
股関節は骨盤の受け皿に球体がはまっている形になります。
解剖学的には股関節は球関節と呼ばれています。
球関節の特徴
関節にはその関節の形でいろんな動き方があります。
股関節は球関節と呼ばれています。
球関節の特徴として、
- 関節の可動範囲が大きい
- 動きの自由度が高い
ことがあげられます。
人間の身体の中で股関節は2番目に自由度が高いといわれています。
(1番は肩関節です!)
股関節の動き
股関節は
屈曲-伸展、外転-内転、外旋-内旋
と6方向に動くことができます。
1方向の動きだけは行えなくて、運動は複合的(先述した動きが組み合わさって)に動きます。
このように、自由度が高い関節を思い通りに動かすことができればパフォーマンスが向上するとは思いませんか?
なので、まずは前提として柔軟性、もしくは可動性が必要と言われます。
ここで最初に質問した答えを
Q:股関節ってどこですか?
股関節は英語では【Hip Joint】
と表記されます。
けつです!!!!
おっと失礼
Hip=お尻
です。
みなさんが想像されている股関節の位置とあってましたか?
思いのほか外側、後方なのです!
※上の図が股関節を見た構図になります。画像左側が人体の前、画像右側が人体の後ろ側です。
※下の図が後ろから見た構図になります。
ちなみに、人間の意識の違いで動きにくさが変わってきます。
今まで思っていた股関節の位置から、今回説明した股関節の動きに少し変えてみてください。
窮屈さも変わると思います。
特にわかりやすいかな、と思うのがお尻のくぼみを抑えてみてください。
そこを抑えながら股関節をくるくる回してみたりすると股関節の動きが少しとらえられるのでないでしょうか?
現場での指導
ちなみに、現場での指導で股関節を意識させたトレーニングなどを見ることがあるのですが、
声掛けで「腰を落とせ」って結構聞かれます。
腰を落とせって言われてどんどん落としていくと
マジで動けなくなります。
(僕も高校生の時、腰を落とせって言われてやってましたが動きにくかったです)
腰を落とすとどうなるか、
重心位置が下がってどっしりして安定します。
例えばポストマンへのDFであればどっしりとして押し込まれないから有効化もしれません。
ではめちゃくちゃ早いGの選手やドリブルが得意な選手につく場合、
重心が下がると動きだしが遅れちゃいます。
そうすると抜かれてしまいやすくなります。
(はい、アウトナンバー→ノーマークへパス・・・とか)
股関節を曲げる、為に鼠経部を抑えて後ろにーとは指導しますがあくまで股関節の動きやすさを感じてもらうためのものと思っています。
多分、腰を落とせと表現して指導されている指導者の方もこのよう形を求めているのではないでしょうか。
いわゆるパワーポジションの完成です。
一見、力士の画像と変わらないように見えますが、
力士の画像は重心が下へ、対してバスケットボールのスタンスの画像は重心は変わらず股関節のみが曲がっている状態
(膝も曲がってますがこれは股関節を曲げていくと、自然と膝が曲がってくるので無視!)
※上図が股関節を曲げた状態。いわゆる屈曲姿勢
しかし、ここで選手・指導者にも気が付いてほしいのが前モモではなく後ろのモモ、いわゆるハムストリングスが張っている状態でないといけません。
前モモは大腿四頭筋と言われるところですが、ここに力が入りすぎると良くないことが起こります。
動きだしにブレーキがかかります。→動きだしが遅くなります。
反対に後ろのモモに収縮が生じると良い点として、ハムストリングスはアクセル筋と呼ばれ、動きだしを早くします。
股関節のコンディショニング
うまくパワーポジションをとるためにも、パフォーマンスアップするためにもまずは股関節の柔軟性は広げる必要があると思います。
今回は動画で股関節のコンディショニング方法を載せます。
httpss://www.youtube.com/watch?v=GI_SdZgDiQ4
ボールを利用して行います。
なるべく骨盤は起こした状態。(いい姿勢でやるくらいの意識でちょうどいい感じになると思います。)
ボールを踏んで前後に動かします。(10~20回くらい)
次に、ボールを左右に動かします。
※この時膝は正面を向いた状態で固定してください。
最初はうまくコントロールできずにボールが飛んで行っちゃうかもです。
次にボールを回します。(時計回り、反時計回し 各10~20回ほど)
これを実施していると股関節が動いているのが感じると思います。
自分の身体を意識しながら行ってください。
前回の記事にも載せましたが、
httpss://www.youtube.com/watch?v=utgxZVkX7no
こちらもおすすめです。
是非、実施してみてください。
※痛みが出ないよう注意しながら行ってください。
まとめ
- 股関節は球関節
- 股関節は可動性が広い
- まずは柔軟性の確保を
- パワーポジションが取れるように股関節を曲げる
股関節がしっかり動く事とパワーポジションがしっかり取れることでDFの反応やシュートの打ちやすさも変わります。
股関節をしっかり意識しながら練習、コンディショニングに取り組んでみてください。
もちろん、学生だけでなく社会人の方にもおすすめです。
股関節の柔軟性が向上することで膝への負担の軽減はもちろん、腰痛などの予防にもつながります。
時間はかかりますが実施していきましょう。
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