暑い日が続いております。
舞鶴の理学療法士のChitoooです。
お盆シーズンに入っておりますがいかがお過ごしでしょうか。
高校生は新チームになり、夏の両丹バスケットボール大会がもうすぐはじまります。
高校生のころは何も感じませんでしたが、なんでお盆明けに試合なんだろう。
そもそもお盆休みなんてなかったよな、ってことを思い出しています。
先日はサポートでなく、自分の試合で宮津市主催の灯篭流しのバスケットボール大会に参戦しました。
30代が目前に迫っている身体にとって、夏の暑い体育館で2試合試合するのはもはや修行でした。
熱中症の危険性や予防について話しているのに、自身で体感するところでした。
さて、この流れから熱中症の話になるかと思われた方も多いと思いますが、今回は別の話。
日本のバスケットボール界よ、脳震盪がすごく危険なことにもっと敏感になれ!
昨年の記事ですが一読していただければと思います。
脳震盪の記事ですが記事のように、スポーツでの頭部外傷については日本の部活ではすごくゆるーいと感じることが多々あります。
試合中に頭を強打して意識がとんだ!
どうすればいいんだ!
そんなケースは多々あります。
また、北部ではトレーナーがいないチームがたくさんあります。
スポーツ時における頭部外傷についての知識を身に着けることで試合会場にいるメディカルスタッフや選手自身も知っておくべきことなので今回まとめていきます。
近年のスポーツ頭部外傷の事例
まずは、頭部外傷についてどんなケースがあるか事例を交えながら紹介します。
事例①
2014年11月の中国上海で行われたフィギュアスケートのGSで、男子フリーの演技直前に日本の羽生結弦選手と中国のエン・カン選手が衝突するという事故がありました。
このサイトを見てくださっているお母さん方は覚えてはるのではないのでしょうか。
そのあと、羽入選手は2分間ほどリンクに倒れこみましたが、強行出場し準優勝しています。
美談として取り扱われていますが、これは脳震盪を起こしていたものと思われます。
よく試合に出したな、と思ったのは今でも覚えています。
httpss://www.youtube.com/watch?v=l34GtTrvXKI
事例②
2018年サッカーワールドカップでの出来事です。
最近のことなので覚えてい方も多いと思います。
今大会はフランス対クロアチアによる決勝戦でフランスが4-2でクロアチアを下し優勝しました。
この決勝戦に出場したフランス代表のマテュイディ選手は脳震盪の疑惑がかけられています。
準決勝でのベルギー戦で、ベルギー代表のアザール選手と接触し芝生に倒れこみました。
これはリアルタイムで見ていたので覚えているのですが、何が起こったかわからないような感じで医療スタッフに一旦、ピッチ外へ。
そのあと、すぐに試合に戻ってきましたが、フラフラした動きで再び転倒。
その転倒で交代しましたが、明らかに脳震盪が疑われる症状でした。
1度目に倒れたときに交代すべきたったかもしれません。しかし、それだけでなく決勝にまで出場していますから・・・
明らかにプロトコルからは逸脱しています。
事例③
ええ加減、バスケの事書けよと言われそうなので。笑
2018年 NBA カンファレンスファイナル CLEキャバリアーズvsBOSセルティックス 第6/7戦
キャバリアーズの得点源のケビン・ラブ選手が脳震盪により大事な第6/7戦を欠場しました。
ラブが脳震盪を起こしたのは第5戦。
httpss://www.youtube.com/watch?v=tz0bmc4RoJI
BOSのジェイソン・ティタムと衝突し頭部を強打してそのまま退場となりました。
NBAのガイドラインに沿って試合に欠場となりました。
幸い、レブロンの無双でファイナルまで進みましたが、これもリアルタイムで見てて声を出しちゃうくらいの衝突でした。
スポーツ外傷の特徴
スポーツ頭部外傷の外力の伝達様式は
回転速度>直線加速度
であり、加速度は交通外傷ほど強くない。
交通事故(交通外傷)は加速度は早いほど強く力が働き骨折や急性硬膜外血腫を受傷します。
スポーツでの頭部外傷においては、回転速度により脳が揺さぶられることが原因で脳震盪や急性硬膜下出血などを受傷します。
イメージとしてボクサーのアッパーパンチを想像してください。
※イメージでもなんでもなく、脳震盪なのですが・・・w
スポーツ頭部外傷は交通外傷とは異なり、時間がたってから症状が出現する可能性が高いのです!
なので、
頭撃った→指導者「大丈夫?」→選手「大丈夫です」→行って来い!!
は最悪です。
-
スポーツ外傷で最もよくみられるのは脳震盪
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最も重篤なものとして急性硬膜下血腫を知っておかなければなりません。
冒頭の記事でもありましたが、脳震盪は本当に軽視されている印象です。
脳震盪は繰り返し起こすことで、致命的な脳腫脹を起こすセカンドインパクト症候群、高次脳機能障害による神経心理テストの異常、慢性外傷性脳症に至るケースは報告されています。
脳震盪とは
ここで、最も頻度が多い、脳震盪について説明しておきます。
脳震盪とは機械的外力により生じた一過性の神経機能障害に由来する臨床症候群である
とされています。
難しい・・・
脳震盪の症状
意識消失や覚えていない(健忘症状)は有名ですが他にも頭痛や気分不良などがあります。
症状として、発生頻度として頭痛が最も高く、次いでめまい、集中力の低下と続きます。
一般的に脳震盪と思われている意識消失については、実は5.6%と意外と低いのです!
なので、
「意識飛んでないから大丈夫やろ」
という指導者・保護者の声もチラホラ・・・
さらに再び脳震盪を起こった選手の場合、症状を優位に訴えるようになります。
時間
受傷後すぐの症状だけでなく、受傷してあとから出てくる症状もあります。
自宅に帰って「頭が痛い」と言ったら要注意です!(怖がらすようですが)
多くの場合、7~10日以内に軽快するといわれています。
中にはそれ以上続くこともありますのでご注意ください。
また、意識消失に関して、1分以上続く場合やその持続時間が重症度の目安になるといわれています。
まとめ
結局、目に見えて症状が出ていないから非常に見つけにくいものではあります。
ですが、今回の記事を読んでみて、今後の気づきになれば幸いです。
脳震盪の軽い頭部外傷だとしても、繰り返すことで重症化します。
後遺症が残ってしまう可能性があります。
脳震盪だからと言って軽視せず、お子さん・選手をしっかり守ってあげてください。
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