NBAもカンファレンスファイナルまで来ています。
今日はクリーブランドキャバリアーズがボストンセルティックス7戦で退け、一足先にファイナルの舞台へ・・・
レブロン・ジェームスは8年連続ファイナルの舞台へ・・・
NBAについて語りたいのですが今回は別の話。
膝の怪我で、「内側側副靭帯損傷」についてまとめていきたいと思います。
ちなみに、なぜNBAの話から入ったのか・・・
ウェスタンカンファレンスの決勝で戦っているウォーリアーズのS・カリーも膝内側側副靭帯を損傷していたからです!
前置きが長いですね!w
目次
内側側副靭帯とは
ざっくり、内側側副靭帯(MCL)を説明すると、太ももの骨(大腿骨)とスネの骨(脛骨)を内側から結んでいる靭帯です。
内側側副靭帯は膝の靭帯損傷では比較的多くみられる怪我です。
基本的に初期にしっかりケアすれば修復はしやすく、予後は良好と言われていますが適切な処置ができていないと(伸びた状態で放置)、半月板の損傷などの合併症を誘発するといわれています。
受傷原因
バスケだけでなく、アメフトやサッカーなどコンタクトスポーツでは膝の外側から内側への外力により、膝が内側に強制的に入り、怪我してしまうというパターンが一般的です。
選手が急に膝の外側からあたってきた!みたいな感じです。
膝の外反が強制されたとき、膝の内側側副靭帯は過緊張となり、最終的には断裂してしまいます。
httpss://www.youtube.com/watch?v=q5XZHGhRwlk
ちなみに動画は復帰戦で内側側副靭帯を損傷してしまったカリー。
今は復帰できてカンファレンスファイナルを戦ってます。
味方選手が膝の外側からあたって膝が内側向いているのが見えます。
httpss://www.youtube.com/watch?v=5SkaeD0eaNo
これは2年前かな?
ストップ失敗で膝が内側にガクッと落ち込んでます。この時も内側側副靭帯の損傷でした。
重症度
内側側副靭帯の重症度は3つに分類されます。
Ⅰ度損傷
動揺性はなく、靭帯部の圧痛が主である
→いわゆるぐらぐらの状態でなく、膝の内側に痛みがある状態です。
Ⅱ度損傷
伸展位で外反動揺性-、30°膝屈曲位で外反同様性+
→完全には靭帯の断裂はない状態。膝のぐらぐら感があるなーって状態です。
Ⅲ度損傷
伸展位で外反動揺性+、30°膝屈曲位で外反動揺性+
→完全断裂の状態・・・
骨折やほかの靭帯の損傷、半月板へのダメージがあることもあります。
検査
レントゲンではうつりません。
MRIで判断する必要があります。
なんども言いますが、ちゃんと病院へ行って診てもらってください。
ちなみに何度も書いていますが、基本的に内側側副靭帯の単独損傷が多いですが、前十時靭帯(ACL)
後十字靭帯(PCL)の損傷や半月板損傷を合併することもあります。
ACL+MCL+半月版の損傷合併例ではUnhappy trias(不幸の三徴候)と言われています。
内側側副靭帯はどのくらいで修復するの?
基本的には4~6週で修復する
と言われています。
靭帯の修復過程
6週で正常靭帯の30%の強度
12週で正常靭帯の約50%の強度
48週~1年でも約70%の強度
専門的にはなりますが、こんな感じで損傷した靭帯の強度は回復していきます。
内側側副靭帯を損傷するとどうなるの?
とにかく痛い!!
内側側副靭帯の周囲には痛みを感知する神経がたくさんあります。
膝がちょっと動くだけでも痛いです。
他にも膝の内側が痛いケースは鵞足炎も疑います。
内側側副靭帯損傷後の経過とリハビリ
Ⅰ度・Ⅱ度の損傷。単独損傷例ではギプス固定もしくはサポーター着用にて保存療法が主です。
Ⅲ度の損傷になっていると断裂しているので手術を勧められるケースが多いです。
受傷直後~3週間
基本的には固定時期が多いと思われます。
この時、腫脹・熱感などがあり膝の動きが制限されやすくなります。
屈伸運動可能であれば膝の曲げ伸ばしを痛みのない範囲で行うと良いと言われています。
(ギプスとかで固定されていたら無理!)
固定されている状態であれば、SLRと言って、足を伸ばしたまま、上に持ち上げる運動を行います。
3週間~
基本的に疼痛は落ち着いてくる時期かと思われます。
装具着用にて膝の可動域訓練、周囲の筋力訓練の負荷が上がります。
靭帯の修復時期としてはまだまだなので無理のない範囲で行います。
- 炎症が強く安静を要する受傷直後~2週間の時期
- 痛みが軽減してくる3週間~4週間の時期
- 靭帯がおおむね修復されてくる4~8週間の時期
と分けて考えてもらえるとスムーズです。
まとめ
- 内側側副靭帯は外側からの外力での受傷が多い
- 靭帯を損傷しても基本的には予後は良好(Ⅱ度までなら)
- スポーツ復帰可能
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