膝の前方の痛み。

前回の記事のPart2です。

Part1はこちらから。

前回の復習です。

基本的に何らかのストレスが原因で組織に負担がかかっていることで発生します。

力学的ストレスとして、

  • 伸長ストレス
  • 圧縮ストレス

に分けられます。

 

今回は圧縮ストレスについて説明していきます。

圧縮ストレス

こちらも名前の通り圧縮が生じて痛みが生じます。

例えば、深くしゃがんだ時など、太ももの骨(大腿骨)に対して膝のお皿(膝蓋骨)が圧縮された際などです。

 

圧縮ストレスで痛みが生じる場合

主に考えられる原因の部位は膝蓋大腿関節と言われる部位です。

 

膝蓋大腿関節

膝蓋骨と大腿骨で形成される関節。

膝蓋大腿関節の安定化には大腿四頭筋の働きが非常に重要となります。

とくに内側広筋と外側広筋とのバランスが重要視されています。

 

比較的、多くみられるのは

  • 内側広筋の機能不全(筋力が落ちている状態とでも思ってください)
  • 外側広筋の過緊張(常に力が入っている状態)

 

でこれらが生じると膝蓋骨に異常をきたします。

どうなるかと言うと、膝蓋骨が外側へ引っ張られてしまうのです。

それによって膝蓋骨外側へ圧縮ストレスが強まり、痛みを生じる原因となります。

 

☆膝蓋大腿関節の疼痛誘発テスト

PT・トレーナーの方に参考になれば幸いです。

膝を伸ばした状態からスタート

膝のお皿(膝蓋骨)を上から圧迫します。

圧迫した状態で内側・外側へと誘導します。

疼痛が生じた場合は陽性です。

 

膝の前面に圧縮ストレスを生じさせている原因は

膝蓋大腿関節の圧縮ストレスの場合、横からと前からの姿勢から分けて考えます。

 

横からの問題

主に問題となるケースが重心位置が後方にある場合です。

  • 大腿四頭筋の伸長性低下
  • 大腿四頭筋の筋力低下
  • 足関節の背屈制限
  • 骨盤後傾による後方重心

大腿四頭筋の伸長性低下

太ももの前の筋肉です。

大腿四頭筋の伸長性の低下によって、膝が曲がるときに膝蓋骨の動きを制限してしまうケースがあります。

そのため膝蓋大腿関節に圧縮ストレスが生じ痛みを引き起こします。

 

大腿四頭筋の筋力低下

特に多いのは内側広筋の筋力低下!

姿勢により外側にある外側広筋が頑張りすぎて働くことで、膝蓋骨が外側に引っ張られます。

そのため膝蓋大腿関節に外側の圧縮ストレスが生じ痛みがでます。

 

足関節の背屈制限

伸長ストレスのところで話したのと同じ理由です。

 

骨盤の後傾

骨盤の後傾は後方重心となるため、膝蓋大腿関節の圧縮ストレスが増強します。

骨盤の後傾を誘引する要素はたくさんあります。

  • 腸腰筋の筋力低下
  • ハムストリングスの柔軟性低下
  • 股関節の柔軟性低下
  • 大臀筋の筋力低下

などほんとにたくさんあるので、トレーナーが入っている選手・チームはその辺を診てもらいましょう。

リハビリを受けている選手も個別にしっかり見てもらってください。

 

前側からの問題

膝の外反が問題になります。

いわゆるX脚をイメージしてください。

 

  • 股関節外転筋の筋力低下
  • 足関節・足部の過回内

 

股関節外転筋力の低下

いわゆる外側のお尻とでも思ってください。

足を外側に開く筋肉の外転筋が筋力低下を起こすと、体重を支える足が内側に入ってしまいます。

このせいでX脚を引き起こします。

膝の外反が増強されることにより膝蓋大腿関節の圧縮ストレスが生じ、痛みを引き起こします。

 

足関節・足部の過回内

ここで詳しく書いてますのでお時間ある時に一読ください

 

まとめ

今回は圧縮ストレスについてまとめました。

専門的な事も多いので難しかったかもしれません。

伸長ストレス同様に姿勢からの影響を大きく受けます。

そのため、姿勢の原因をしっかり見極めアプローチしていくことが痛みを取り除くため必要となってきます。

 

今後も障害予防について舞鶴から発信していきます(^○^)

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