〜未来につながる指導〜 Secret Base 赤木 徹 part.1

 

今回は京都でバスケットボールの個別指導をされている赤木徹コーチにお話を伺いました。

 

スクールの数は近年かなり増加傾向ですが、個別指導はあまり馴染みがないと思います。

赤木コーチがどういった経緯で個別指導を始めたのか、どういった思いで指導をされているのか等、熱い話を聞いてきました!

 

 

赤木徹コーチ インタビュー

ちくわ

よろしくお願いします。

Bユースのコーチを経て、現在はバスケットボール個別指導型バスケットボールスクール “Secret   Base“ を立ち上げられました。

コロナ禍の中、大変だと思うのですがどういった所から個別指導スクールを立ち上げれたのでしょうか。

 

赤木

Bリーグのユースチームを退職した後、他のBリーグのチームだったりにアプローチをかけたりしている最中に、以前スクールで指導していた子の保護者から連絡があったんですよ。

 

 

ちくわ

どんな連絡だったんですか?

 

赤木

「この日に体育館で個人練習をするのですが、赤木コーチ来れませんか」

といった内容の連絡を受けて行かせていただいたんですよ。

1回だけだと思っていたのですが、

「次回この日に練習するのですが予定どうですか?」

と、またお話しいただきました。

実際、初めだったんですが個別で教えてみてチーム全体に指導するより、その子に応じて指導できるので面白な!

と感じたのが始めようと思ったきっかけです。

 

 

ちくわ

なるほど!

ご縁が繋いだ結果ですね。

 

赤木

そうなんです。

ご縁があってこそ考えついたので本当に感謝ですね。

まだ手探りの状態なので、これからどんどん色を出していきたいですね。

 

 

ちくわ

先ほどもお話あったのですが、ユースやスクールで指導する時と、個別での指導の違い、気をつけている点など教えてください。

 

赤木

個別指導に関してはワンプレー毎に細かく指導できます。

例えば足の位置だったり、目線など本当に細かい点などです。

とにかくすぐに修正ができたり改善が目に見えて早くできるのは利点ですね。

スクールやユースでの指導に関してですが、やっぱり人数が多いので細かい点が少し流れやすいかなと思います。

一人一人を止めて指導すれば、全員に行き渡らないですし時間も押してしまいます。

よくあるのが、その子には指導してもその指導内容を聞いている他の子がいる訳ですよね。勿論、聞いている側も自分も気をつけなければとなるとは思うのですが、聞いている時間が長いと純粋にしんどいですよね。

これは良くないと思います。

ある程度、練習を行なって、共通する点に関して指導をするというのが大まかな集団に対しての指導ではないでしょうか。

その点、個別は深い所まで説明が出来るのですごく楽しく指導させてもらっています。

 

 

ちくわ

確かにそうですよね。

全体の流れというのもありますし。

今、Secret  Baseの年齢層はどういった層なのでしょうか。

 

赤木

色々ですよ。

年齢は問わず大人まで指導はするつもりでいます。

今はスクールで指導していた小学生がほとんどです。

京都を拠点にはしているのですが、この前は加古川からもご依頼いただいて行ってきました。

 

 

ちくわ

素晴らしいですね!

指導に関してなのですが弱みや弱点、できない点に対して指導される事が印象として多いと思うのですが、赤木さんは選手に対してどうアプローチされる事が多いのでしょうか。

 

赤木

チームにしても個別の指導にしても大きくは変わらないと思うのですが、目先に拘らないという点です。

例えば点がすごく取れる子がいたとします。

30点とるバスケットも大事ですが、次のカテゴリーに進んだ時に同じバスケができるのかと言うのは伝えます。

京都だと東山、洛南高校相手に今の点数の取り方で本当に得点できるのか?

大きな相手にそんな一直線に行く点の取り方で取れるの?

なんて話はよくします。

そういった相手が来ても対応できないとダメなんじゃないか?

高校だけでなく大学なども考えた時にそういった視点を持って欲しいなと思っています。

強みは大事なんですが、その強みをさらに強くするために考えて欲しいのでそういった声かけだったりアプローチを行なっています。

 

 

 

ちくわ

なるほど。

先を見据えた指導はかなり大切ですよね。

 

指導に関してなのですが近年、問題視されている勝利史上主義に対してコーチの立場からどういった風に考えられているのでしょうか。

 

赤木

勝つ事が悪だとは全く思いません。

勝ち負けって子供たちにとってわかりやすい結果だと思います。

外発的モチベーション、いわゆる外からの刺激を高めてあげて気持ちを高めるのは大事だと思うんですよ。

それを勝利を捨てて育成主義だけというのはチームを運営する上で成り立たないと思います。

そこは上手に指導者の使い分けが必要ですよね。

勝たなければいけないといった表現は大人のエゴなのではないのかと思います。

 

 

ちくわ

なるほど。

 

赤木

ただそれに関しては別々にあるものではなく繋がりは間違いなくあるんですよね。

成長しないと勝てないし、勝たないと成長はないと思います。

勿論、負けて得るものもありますよ。

そこに子供たちがリンクできれば一番理想ですし、成長したから結果が出たね!

という経験を積ませてあげなければいけないと思っています。

 

 

ちくわ

ただ勝つだけでなく、勝った内容にもよりますね。

 

赤木

そうです。

なんで勝ったかを理解できないとその先の成長もないのではないかと思います。

とりあえずこれやっとけば勝てるなんてものは今後のバスケットに活きるのか?

次のステージに繋がるの?

再現性がある細かいものを積み重ねていければ大きな財産、それが結果に出てくる事が重要だと思います。

これってバスケットボールだけでなくプライベートや大人になった時にどう対処すればいいのかっていう気づきになるのではないですかね。

 

 

 

ちくわ

なるほど。

勝利を因数分解して理解する必要があるという事ですね。

それを言語化できると尚いいですよね。

 

赤木

その通りだと思います。

一番これが難しいですけどね。

コーチ時代も先を見据えてと言うのは口を酸っぱくして伝えていたつもりです。

 

 

 

ちくわ

次のステージに繋がる考えは大事ですよね。

海外に目を向けると一貫した指導(ユース)が行われているような記事を以前拝見しました。

日本だとまだまだ部活とユースの関係があったり難しいですよね。

 

赤木

難しいですよね。

日本に限らずですが、責任問題も大きく成長を阻害する因子だと思っています。

 

 

ちくわ

どういった点がでしょうか。

 

赤木

極端な例ですが、ミニバス世代の子で身長が大きくて動けて小学校ではもう敵なしの子がいるとするじゃないですか。

同世代でやるより次のステージ、中学校の練習に混ざって出来ればいいですけど、それを中学校の指導者がOK出すかといった点です。

ケガした時に誰が責任を取るの?といった問題なんかもありますよね。

それは学校教育というか部活では限界があるのかなと思います。

それがクラブになると一貫して指導ができるので上のカテゴリーに上がって練習ができると言うのは理想ですし魅力的ですが、まだBリーグも出来たばかりなのでこれに関しては見守っていくしかないかなと思っています。

 

 

ちくわ

部活のユース化なんて話はありますよね。

 

赤木

まだどうなるかは分かりませんが当分は中学部活に入部しながらユースに加入する流れが続くんじゃないですかね。

 

 

ちくわ

少し違いますが、レバンガ北海道が高校と連携して活動されていますね。

 

赤木

そうですね。

近いところにありますね。

 

 

ちくわ

赤木さんが好きなように取り組んでいいよと言われたら、どの点から切り込んで行かれますか?

 

赤木

先ずはしっかりとしたシステムを作らないといけませんよね。

実はユースコーチ時代にしたかった事ではあるんですが、スクールから育ってユースに進み、昇格してトップチームに行くという流れは夢があると思います。

そこを目指して欲しいんですが、そこのシステムの骨組みを作る必要がありますよね。

周りの理解も確実に必要ですし、好きにしていいよと言われたらそこに着手しますね。

 

ちくわ
実際そこからR・ルビオの様に16歳でトップチームデビューとなれば話題性もなりますし良いですよね。

 

赤木

どうしても他国と比較すると日本は遅いですよね。

高校年代でプロに通用する指導を全体を通してしなくてはいけないのではないかと感じますね。

18、19歳でプロデビューというのが当たり前にならないと日本のバスケは発展しないのではないかと思っています。

それこそ福岡第一高校を卒業した河村くんが良い例ですよね。

 

 

ちくわ

今は大学に通っていますが、特別指定選手として活躍は異例でしたよね。

あれがスタンダードにならなければですね。

 

赤木

その通りです。

〜未来につながる指導〜 Secret Base 赤木 徹 part.2

2020年11月19日

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