今日は神戸でバスケのスキルトレーナーノムタクさん( @coach_nomu ) にお話を伺って来ました。
スキルトレーナーの事や【神戸をバスケの街に】のコンセプトで活動されてるKONBASについて沢山聞いて来ましたー!!スキルトレーナーの方にお話を聞くのが初めてだったので非常に楽しかったです(゚ω゚) pic.twitter.com/Lb5Y1dgax8
— ちとせバスケ×理学療法 (@chitooo13) 2018年12月5日
プロフィール
野村 拓矢 (のむら たくや)
神戸を中心にバスケットボールのスキルコーチを行われています。
スキルコーチとは、監督がチーム練習、戦術などを指導するのに対し個人技術に特化した指導をする専門家を指します。
大阪ヒューマン・アカデミーでコーチ学科を卒業されており、大阪エヴェッサのプロ選手達の練習や考え方を学ばれてこられています。
現在も他県のスクールやコーチの元へ学びに行かれています。
今年8月にはアメリカにプロスキルコーチ達の指導を直接受けるなど、最新の理論を学ばれています。
インタビュー
-スキルコーチ、スキルトレーナーって中々日本では馴染みのない言葉ですね。
最近よく耳にするようになりましたけど。
スキルを学ぶと言えば大阪のKAGOさん、東京のT’s factoryさんが有名ですよね。
やはりスキルコーチ、トレーナーの需要はすごく高まってきているのでしょうか?
野村
そうだと感じます。
昔は選手が学ぶ所は部活しかなかったのが変化してきているのかと。
バスケットボールそのものの進化や環境的に、学校の先生だけの指導では追いつかない部分があると思っています。
主観ではありますが、学校の先生は教育者なのでルールやマナーなど社会に出るのに大切なことを【教える】専門家です。
指導者は選手が求めているゴールに対しての【道を示す者】。
部活でいうと、チーム練習を通じて集団での行動による規律や人間的な成長を促すのが教育者の能力。
試合で勝つための戦術や個人の能力の目指すレベルに必要な技術を身につけさせるのは指導者の能力だと。
もっと上手くなりたい選手がいても、すべての学校の先生が高いレベルで指導できる訳ではありません。
そんな時にスキルコーチのクリニックに参加したり、部活動以外の時間をスクールに参加するなどの選択肢が取れるようになった。
そういう意味では需要は非常に高まってきていると思っています。
– ちなみに神戸で今現在、スキルコーチってどれくらいいるのかご存知ですか?
野村
神戸市で個人でやっているのは僕以外では把握していないです。
スクールコーチは結構いると思います。
関西だと大阪は多くなってきていますね。
‐スキルを教える仕事、なので自己鍛錬も必要かと思います。
今現在はプレイされているんですか?
野村
現在は【KONBAS】が県オープンに所属しているのでそこでプレイしています。
個人の練習では兵庫の地域リーグ所属のチームに練習行かせて頂いたりしています。
毎日どこかしらでバスケができる環境になりました。
‐スキルコーチとして目指しているところは何かありますか?
野村
上手くなりたいすべての方の力になるのが自分の目標です。
現時点では、他のスキルコーチと比較して、全年齢を対象にクリニックを行っている方は少ないと思っています。
KONBASのクリニックは全年齢対象で熱意がある方は誰でも来てください、という感じでやっています。
ある時は6~45歳の選手が同じコートで練習していました。
また、なかなか体育館でプレーできない人にパーソナルトレーニングを出張で行ったり、シニアプレイヤーにストレッチトレーナーとして練習前後の身体のケアをするなど。
とにかく環境やこれまでの経験など関係なく、全ての上手くなりたい人の力になれる存在を目指して活動しています。
‐スキルコーチを目指したきっかけって、何かあるのですか?
野村
中学のころは先生を目指していました。
そのころから教えるのは好きな方で、バスケを後輩に教えたいなと漠然と考えてて。
すれがスキルコーチという存在を知り、目指したのはエヴェッサカレッジの存在を知ってからです。
-母校がエヴェッサカレッジでコーチ専攻をご卒業されているんでしたよね。
野村
そうです。
中学入学の段階で170㎝あったのでセンターをやっていました。
逆に言うと、センターでしかプレイできませんでした。
高校に入学した後、周りにいいセンターがいたので控えセンターになってしまいました。
チームに貢献したくて外のプレイを覚えたかったのですが、チーム練習の時間が殆どで外のプレイを練習する機会がありませんでした。
その時、エヴェッサカレッジの練習会がある、ということをを知りました。
その時のコーチが、大村将基さんでした。
そこで1on1をさせてもらいました。
相手が消える体験は初めてしました。
それくらい速さ、技術など全てが体験したことないレベルで衝撃を受けました。
その体験のおかげで基準値が上がったように感じます。
クリニックを受けた次の日に、自分のチームのエースに1on1をしたら、互角の勝負が出来ました。
それからほぼ、毎月クリニックや特待生テストなどを受けて、プロ選手のハンドリング練習やワークアウトを学んで自主練習にしました。
その時、練習したらうまくなれるんだ!という体験から、専門的なことを伝えるスキルコーチに自分もなりたいと思うようになりました。
‐実際エヴェッサカレッジってどんなことを学ぶんですか?
野村
入学するコースで変わります。
僕は1年選手として、1年をコーチ学科で学ばせてもらいました。
ざっくり言うと中卒(15歳以上)から入れるので年齢層も在学期間もバラバラなんですよね。
2年制のコーチ学科を専攻したのですが、その代はコーチ専攻科を選んだ人が多く、最初の1年選手でも出来るけどどうする?と聞かれて、じゃあ選手で・・ということで笑
選手としては、週5で毎日6~8時間みっちりやってました。
今はわかりませんが、体育館が朝7時~16時まで開いています。
月水金は9時から2グループに分かれて、スキルトレーニングとウェイトトレーニングを1時間半ずつ実施していました。
午後からチーム練習をしていました。
後の2日はウエイトの代わりにコンディショニングやメンタルなど行っていました。
ある月、僕は先輩と7時から体育館集合して練習してたんですよ。
土日も練習したりして、その月200時間バスケしてましたね。
在学中に人生でバスケをしている時間が1万時間を超えました。
-やばい・・笑
それは選手に伝える時の説得力になりますよね。
なっていると思います。
選手に指導する際に、
「プロの動き、技なんてできないですよ」
とかってよく言われるんですが、自分は18歳まで控えセンターで君よりドリブルが下手だったんやぞ!
とかはよく言ってますね。
出来ないことが出来るようになるポイントを体験と知識の両方を知っていて、それを選手に合わせて指導できるのは強みですね。
-エヴェッサカレッジのサイトを見てたのですが、エヴェッサのトップチームと一緒に練習したりすることあったんですよね?
野村
HOSの体育館の半面が僕ら、半面がトップチームということが多かったですね。
ウェイトルームで外人選手がバイク漕いでる横でトレーニングをしたりしていました。
-それはうらやましい。刺激が半端ないですね。
野村
そうですね。プロの基準を毎日目にできたのは今でも自分の血肉になっていますね。
プロチームと同じメニューや動きを実際に見ながらできたり、試合や練習以外の時間の使い方などをそこでしか見れないものを学べたりしました。
後はオフシーズンには日本人選手だけのチームとゲームもさせてもらったこともあります。
-なお羨ましいですね!
野村
プロ選手が4人しかいない時は、人数併せでトップチームに混ぜてもらってゲームしましたし。
本当に貴重な体験をさせてもらいました。
‐スキルコーチとして気を付けてはる事って何かありますか?
野村
本質を見極める、というのは意識しています。
例えばDFの一歩目が遅くてフットワークを普段させてるけど中々よくならない選手がいる。
実はその選手の問題は股関節の硬さが原因でDFの姿勢が作れていなかった。
なので、股関節のストレッチを指導して、楽に姿勢を作れる方法を指導してあげます。
結果、今までより素早い動き出しが出来るようにその選手はなりました。
結果が同じであれば練習量は少ない方が良い、その方が疲労が少ないしほかの練習を出来る時間が出来ます。
何かが出来ていない時に、一概に能力不足、努力不足と決めつけで、ただやらせる様な指導はしないように心掛けています。
-トレーナーをさせてもらうと、監督さんとかと親しくなるとその辺、曖昧になることがありますよね。僕も気を付けています。
野村
そうですね。
試合の統括は監督の仕事ですし、僕の仕事は個人のスキルアップが主です。
そこは分業化と言うか気を付ける必要がありますよね。
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