【デフバスケ日本代表監督 上田頼飛】 コミュニケーションの神髄 part.1

 

 

 

ちくわ

御久しぶりです。mix+ではお世話になりました。

今回はインタビュー企画を受けてくださり、ありがとうございます。

繋がるって大事!UNIVERSAL BASKETBALL×mix+に参加してきた話!

2019年7月5日

 

上田

いえいえ。こちらこそありがとうございます。

 

インタビュー企画なんですが、僕も聞きたい事あるんですよ!

 

ちくわ
なんでしょうか・・・?(ドキドキ)

上田

なんでちくわなんですか?

 

 

ちくわ

それはまた、別の機会に!(笑)

 

早速なんですが、八村選手のドラフト指名・ワールドカップに出場ということで、日本のバスケットは注目を集めています。デフバスケの方にも何らかの影響はありましたか?

 

上田

以前よりはお声かけしてもらえることは増えましたね。

ただ、相手からしたら善意ではあるのですが日本代表としての扱いをされることは少なく感じます。

 

例えば、何かのイベントでデフバスケ日本代表として前座に出ませんか。と声はかかりますが日本代表のブランディングとして前座の扱いは違う気がするので、何においてもメインで呼ばれるようになりたい。

まず、そこですよね。

 

 

ちくわ
確かに、日本代表なのに・・・という事ですね・・・。

 

上田

まずは知ってもらう必要があります。

目指せインスタ・ツイッター公式マーク!

 

そしてYoutube始めるんです!!!

 

 

 

ちくわ

是非、チャンネル登録を!!!(笑)

 

今、デフバスケ日本代表にトレーナーの方がおられると思うのですが、トレーナーの存在意義は上田さんの中でなにかありますか?

 

 

上田

チーム運営をしていくうえで、セーフティーラインというものが必要だと考えています。

選手に何かあった時にケガだけでなく、トレーナーなど医療従事者がしっかりといるという事でメンタルの安定にもつながると思っています。

 

日本の中の指導者の見解を常々聞いていると、自分以外の存在をチーム内に入れないといった事を見受けます。

これはチームごとにトレーナーを配置しないといったことに影響しているのではないかと思います。

 

逆に質問ですが、私が思うデフのバスケで誰が一番立ち位置が高いと思いますか?

 

 

ちくわ
日本代表の中で、という事ですか?

上田

そうです。

コーチだったり監督だったり、マネージャーだったりカメラマンだったり選手がいますよね。

最近では“選手ファーストだ!”なんていわれますが、どのスタッフの立ち位置が高い役割だと思いますか?

 

ちくわ
・・・監督ですか?

上田

私は監督と選手は並列でいいと思っています。

私がチームを作る上で大きなウェイトを置いているのはスポーツトレーナーです。

 

 

ちくわ
その理由はなんですか?

上田

まず、“チーム”という組織を良くするという風に考えると、スタッフの能力を活かす環境を作る必要があります。

持っている力を出させてあげないと、スタッフは困りますし、不完全燃焼感がありますよね。

 

ちくわ
そのように感じます。

上田

私が全然気づかない所に気づいてくれるスタッフ、私が知らない知識を持っているスタッフは沢山います。

では、監督として私の役割とは何か。チームをまとめる事や最終決済を出すポジションだと考えています。

 

この最終決済を出す間に、現場にガミガミと口出しをすると、果たして風通しがいい現場なのか。

選手が自由にそこに沢山いろんなことを言えるからいいのか。

 

これちょっと違って、気を遣う部分があってピリッとしている部分があって、適度な距離感がいい雰囲気を作ってくれると思っています。

選手ファーストと何でも自由にさせることは違いますからね。

 

ちくわ
なるほど。

上田

選手と監督、この間に入るアシスタントコーチも重要です。

監督と選手の橋渡し的な役割としても重要ですし、アシスタントコーチがやりたいこともしなければなりません。

勿論、ここは僕がGoを出したりストップを出すこともあります。

 

で、このチームの構図の中でトップに位置するのがスポーツトレーナーなんですよ。

なぜでしょうか?

 

ちくわ
全スタッフと話すからでしょうか?

上田

そうです。一番、全スタッフと話す時間が長いですよね?

選手と関わっている時間も長いんですよ。

 

選手が身体の事で監督に言わないことをトレーナーには話したり、監督からの話をうまく伝えてくれたり、全てにおいてトレーナー把握していることが重要だと思っています。

 

トレーナーが“この選手は今日ダメ“と言ったら選手は勿論使いません。ここに反論したことはありません。

選手の状況に関してはトレーナーに全て確認するようにしています。

 

 

ちくわ
確かに選手の状況を伝えれたり、監督の意向に沿って選手に還元しますね。

上田

あとは日程も決めたりスケジュールも決めたりも任せています。

アシスタントコーチは分析の仕事が出てきたり、私なんか広報も兼務しながらなので、皆さんに役割的に足りない部分も補ってもらってはいます。

その中でトレーナーは選手とスタッフの状況を一番把握しているので医療従事者に力を持たせています。

そうしない事にはスタッフの力は発揮されませんし、環境は変わりません。

 

 

ちくわ
なるほど。

上田

これに関しては前デフビーチバレー日本代表トレーナーの岩田秀治さんがすごく共感してくれていて、今年11月からデフバスケのトレーナーとして力を貸して頂くことになりました。

デフリンピック・パラリンピックの経験もありますし、僕らのチームスタッフはデフリンピック経験者がいません。

 

ゲン担ぎと言った意味でもデフリンピックの経験者の方がいれば心強いですし、今のチーフトレーナーにも新たな刺激・成長に繋がりチーム力の向上になると思っています。

 

 

 

ちくわ

少し偏見のある質問なのかもしれませんが、トレーナーが介入する際にアスレチックトレーナーが主に優先的になるのかなと感じています。

理学療法士でトレーナー活動をされている方々も増えておりますが、その辺は上田さんの中で何か基準など設けられているのですか?

 

上田

アスレチックトレーナーだからとか、理学療法士だからではないと思っています。

基本的に人と関わる上で、柔軟に接する事ができる事が重要じゃないかと思っています。

 

アスレチックトレーナーじゃないとだめかというのも資格が必要だと国が言ったり、協会が推奨していたりするのですが、結局どの資格も基礎の免許が発行されているだけだと思っています。

その基礎からどう成長するかだと思っています。

 

アスレチックトレーナーがいれば全て大丈夫とは思わなくて、医者、理学療法士の方や鍼灸師、柔整の方、可能であれば全ポジションの医療従事者がほしいと思っています。

できれば(笑)

 

最終的に選べって言われたら私が選ぶのは理学療法士と鍼灸師を選びます。

お医者さんがいてくれると最高にいいと思いますが予算的に厳しい。国内は大阪バスケットボール協会に所属されている池田樹広先生はサポートしてくれていますが、常にとは難しいものです。

 

【デフバスケ日本代表監督 上田頼飛】コミュニケーションの神髄 part.2

2019年10月1日

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