舞鶴で活動しています。Chitoooです。
膝にある半月板って知ってますか?
スポーツをやってる人でも一般の方でも結構、聞いたことあるよ!って方多いのではないでしょうか?
周りの方が損傷されていたり、もしくは自分が半月板損傷になったとかそんなケースが多いかも。
リハビリされている方やトレーナーの方も担当している患者さんやチームの選手に多いケガではないかと思います。
半月板損傷はスポーツのケガの中ではメジャーと言っていいほど多いです。
今回、半月板についてまとめていきます。
目次
半月板って何?
半月板
半月板とは、膝関節の内・外側に存在する大腿骨と脛骨に挟まれる組織。
三日月状の形状をしていることから、半月板と呼ばれる。
半月とも呼ばれる。
半月板の構造として、内側と外側に分かれます。
- 内側の半月板を内側半月板(MM:Medial Meniscus)
- 外側の半月板を外側半月板(LM:Lateral Meniscus)
と言います。
画像は手書きです。お見苦しくて申し訳ございませんm__m
半月板の機能
半月板の機能
- 大腿骨と脛骨の安定性
- 荷重分散
- 衝撃吸収(ショックアブソーバー)
- 関節の保護
などがあげられます。
半月板の構造
半月板は繊維軟骨からできています。
繊維軟骨って何ぞやって方。コラーゲンと思ってください。
半月板の外周の1/3は血行がある部位(画像の赤線部位)です。
別名 Red Zone と呼ばれます。
この部位の損傷は自然に治癒する可能性が高いと言われています。
※血流があるから
内周2/3に関しては血行がなく、別名 White Zone と呼ばれます。
ここは反対に自然治癒が難しく、手術適応になります。
半月板の部位・違い
外側半月板は3つに分かれています。
- 前節(anterior segment)
- 中節(middle segment)
- 後節(posterior segment)
内側半月板は5つに分かれています。
- 前節(anterior segment)
- 中節(middle segment)
- 後節(posterior segment)
- 前角(anterior horn)
- 後角(posterior segment)
内側半月板は外側半月板より半径が大きく、開いていると言われています。
これは C shape と呼ばれています。
外側半月板は半径は小さく、閉じた形をしていると言われています。
これはO shapeと呼ばれています。
このことから、内側半月板はC型、外側半月板はO型とも呼ばれています。
半月板損傷とは
半月板損傷はスポーツ活動性の高い若年層と、高齢により半月板の変性が進んだ高齢者に多いと言われています。
また、方向転換を多く行うスポーツ、バスケットボールやサッカー選手に多いケガとされています。
ちなみに、私も学生の時、半月板損傷しています。
どうなったら発症するの?
着地時の捻りや内・外反の強いストレスが加わった時に生じるとされています。
httpss://www.youtube.com/watch?v=A7mNAviM31w
動画は Timber Wolves所属のjimmy Butler選手の半月板損傷の受傷シーン。
今シーズンのシーズン中のケガでした。
最初のリバウンドを取った時に相手側の#42と接触した時に受傷したようです。
幸い、プレイオフには間に合い出場していました。
靭帯損傷(前十字靭帯・内側側副靭帯)と合併して起こることが多いとも言われています。(50~60%)
この選手は幸い、ACLの損傷もなく、半月板のみの損傷でした。
過去に前十字靭帯を損傷し、保存のまま過ごした選手が年を取った後に半月板を損傷していたというケースもあります。
これは前十字靭帯の機能不全により、半月板に過度なストレスが生じ、二次的に半月板を損傷したと考えられます。
膝を痛めて長く痛みが続くケースは必ず病院へ受診しましょう。接骨院じゃなくて!
半月板損傷の症状
基本的には運動時の疼痛(痛み)です。
関節に水が溜まることも多く(関節水腫)、膝の曲げ伸ばしが困難に(可動域制限)やGiving way(膝崩れ)などの症状が出現します。関節水腫についてはこちら
受傷時間が長くなればなるほど、太ももの筋肉が萎縮してきます。気が付いたときには太ももの太さに左右差がある時もあります。
断裂した半月板が挟まって膝の曲げ伸ばしがしづらくなる、ロッキング現象も生じることがあります。
また、膝が引っかかる感じがすることがあります。これをキャッチング現象と言います。
半月板損傷の症状
- 運動時の痛み
- 関節水腫
- 可動域制限
- 膝崩れ
- 太ももの萎縮
- ロッキング現象
- キャッチング現象
など、これら症状が当てはまったらすぐに病院へ行くことをおすすめします。
損傷形態
- vertical tear(垂直断裂)
- horizontal tear(水平断裂)
大きく分けるとこの2つで、さらにこれらが合わさったタイプのcomplex tera(複合断裂)があります。
垂直断裂(vetical tear)の中で、進行すると
bucket handle tear(バケツ柄断裂)
にまで進行する恐れがあります。これはロッキングの症状を多く認めます。
半月板損傷の治療
手術か保存療法かになります。
手術の場合、
- 半月板縫合術
- 半月板切除術
の二つに大別されます。
基本的には半月板の部分切除術が多い印象です。
部分切除とは、ダメージを受けた部位のみを切除する方法です。
しかし、近年では縫合術の方が多くなってきているとの報告もあります。
半月板の機能を温存するため、可能な限り残して縫合するという流れになりつつあるようです。
もちろん、すべて縫合できるわけでなく、状態によっては切除術を選択するしかない、と言うこともあるので、この辺はDrと相談になるかと思います。
※この辺、Drではないのであまりうまく説明できず申し訳ないですが・・
半月板損傷をしないために
膝への負担を減らすために、このブログでは繰り返し繰り返し書かしていただいていますが、やはり股関節と足部については柔軟性が必要です。
以前、腰の記事でJoint by Joint について書きました。
膝に関してはスタビリティ、安定性が求められます。
そのため、膝を囲う股関節と足関節が柔軟性がないと、膝に負担が生じてしまうという考え方です。
もちろん、動画の選手のように接触してしまうケースもありますが、ケガの確率を減らすためにも一つ取り組んでみてはどうでしょうか?
httpss://www.youtube.com/watch?v=GI_SdZgDiQ4
httpss://www.youtube.com/watch?v=utgxZVkX7no&spfreload=5
これらは一つの方法ですが柔軟性向上には効果的です。
他の動画も今後UPしたいと思います。
まとめ
スポーツ選手にとっては聞いたことがある、半月板についてまとめました。
半月板の解剖から損傷に至る経緯までまとめたので一読して頂けたらと思います。
特に、治療や病態に関しては医療者だけでなく、保護者・指導者、そして選手も知っておくべきことだと思っています。
半月板に悩んでいる選手や保護者・指導者の参考になれば幸いです。
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