写真提供:京都ハンナリーズさま
松田
僕は京都医健専門学校(以下、医健)の出身なのですが、医健と京都ハンナリーズは提携関係にあります。
トレーナー実習というのがカリキュラムにあり、京都ハンナリーズがそういった機会を提供していました。
当時、担当教員の平岡先生と雄一さんとがお互い面識があった中でBリーグ開幕前にアシスタントトレーナーを採用するかもしれないという話が出ました。
その話が出た時に、雄一さんが平岡先生に誰かいないかと尋ねられました。
当時の僕はトレーナーの仕事がしたくて関東へ飛び出したのですが、中々上手くいかなくて燻っている時期でした。
その時に平岡先生が僕を紹介してくださったのが最初のきっかけになります。
松田
いえ、その年はトレーナースタッフを増やさない方針になり採用は見送られました。
その時の京都ハンナリーズGMの阿部達也さん(現・大阪エヴェッサGM)が折角出会った縁だからと周りのチームに当たってくださって、東京サンレーヴスを紹介してくださりました。
そのご縁でその年は東京サンレーヴスにお世話になる事になりました。
2シーズン目も東京サンレーヴスで迎えるかどうか・・・という事を思案している時に、阿部さんから再びご連絡いただきました。
Bリーグ2年目は京都ハンナリーズもトレーナーを採用する事になったので、お声掛けいただき京都でお世話になることに決めました。
急いで京都へ戻って引っ越しなんか含め慌ただしい中、京都ハンナリーズで1年目を過ごす事になりました。
松田
正直、プロの世界に行けるとは思っていませんでした。
トレーナー研修でプロの世界に少し触れてはいましたが、プロのトレーナーはトレーナーの中でもトップ中のトップが行く世界だと勝手に思っていたので、まさか自分が・・ですのでプロのトレーナーになりたいという思いはあまり大きくなかったというのが本音です。
松田
本当にそうですね。
ご縁とタイミングが全てでしたね。
ただそのご縁を掴むというと大袈裟ですが、そういった時に先生に紹介してもらえるという信頼関係だったりを学生時代に作っておくというのは大事だったのではないかと思います。
松田
実は(笑)
何をもって優秀とするかは難しいですが、学生時代からそれなりに一生懸命やっていた結果だったと思います。
今トレーナーを目指す学生は日々の学業から一生懸命にやっておくという事ですね!
学生の頃から京都で過ごされていて、京都へ戻って来るとなった時に何か感慨深いものなどありましたか。
松田
非常に嬉しかったですね。
第2の故郷というほどではまだないですが、気の知れた仲間も近くにいますし、医健への恩返しも出来たと思うので良かったなと。
あと家族が喜んでくれたのは僕も嬉しかったですね。
実際、試合会場に応援に来てくれたりもするので嬉しいですね。
家族が喜んでくれるのはこちらも嬉しいですよね。
松田さんがトレーナーを目指すきっかけになったのは何かあるのですか?
松田
スポーツはずっと好きでした。
なので将来、仕事をするならスポーツに関わる仕事がしたいと漠然と思っていました。
最初にトレーナーを意識し始めたのはプロ野球の試合を観戦している時でした。
選手が怪我した時にコーチと誰か知らない人が一緒に着いてきたんですよ。
この人何をするんだ・・と観ていたら、解説の方が
「コーチとトレーナーの方が選手の元に駆け寄ります」
と話されたのを聞いてトレーナーの存在を知りました。
そこから色々調べてトレーナーになると決意したのが中2の時ですね。
松田
これ!と決めたらそれに向かって突っ走るタイプなんですよ。
スポーツに関わる仕事、じゃあトレーナーだなっといった感じで決めちゃいましたね。
実際、今バスケットボール界、Bリーグも盛り上がっています。
バスケットに関わりたい、トレーナーになりたい方も増えてきました。
今、トレーナーを目指す方に松田さんからアドバイスをお願いします。
松田
プロに近い所に自分から進む積極性も大事かなと。
例えば僕の母校の京都医健であればプロと提携していて実習も行けます。
接骨院であればプロチームと提携関係がある、後は最近だとユースチームに関わる事といった感じです。
近くに関わる事でイメージより具体的になりますよね。
そして学生であれば学生生活をきちんと過ごすこと。
僕の実体験ですが、学生生活をきちんと送っていた事で、先生から紹介頂いて京都ハンナリーズに関われた経緯もあるので、先ずは学校生活をしっかりとですね。
縁を掴み取れるだけの人柄が絶対に大事だと思っています。
普段の生活がきちんと出来ていない方を紹介!とは中々ならないと思うので、そこは意識して欲しいポイントですね。
ありがとうございます。
松田さんがトレーナーになってこれをやっておけば良かったな・・・
という事は何かありますか。
松田
色々あるのでこれをと言うのは中々言いづらいのですが・・。
やはり人と人との場なので人間性が求められる仕事です。
スキルなどに目が向きがちですが、そう言う点でなく目の前の事にしっかり一生懸命になれるかなどそういった所を磨いて欲しいなと。
そうすれば自ずとチャンスは転がって来るんじゃないかなと思っています。
あとは先程の話にもありましたが、英語も大事かなと。
多少話せなくても気持ちでカバーは出来ますが、英語はどのプロスポーツに進んでも切っても切り離せないのでね。
松田
その通りです。
トレーナーやマネージャーは会社とチームとの間に入ることも多いです。
会社とチームが円滑に回るためにどうすればいいのか、そういった点でも片方の意見を聞きすぎるのでなく、お互いの意見を尊重し合うためにどうすればいいのか、なんて所も対話が必要です。
ひとつになって動けるようにコミュニケーションは必須です。
勉強になります。
松田さんにとって印象に残ったシーズンはありますか。
松田
どのシーズンも思い入れがあるのですが、2020−21シーズンですかね。
最後のシーズンと思って臨んだというのもありますが、最終試合の琉球ゴールデンキングス戦。
本当に感動を貰いました。
正直、コロナあけでコンディションもお世辞にも良くなかったり非常に不利な条件の中、チーム全員のハードワークで劇的勝利を飾りました。
実は勝利でシーズンを終えると言うのは初めての体験でした。
試合が終わった後のロッカールームの雰囲気も本当に良くて、余韻に浸りながら京都に帰って来たのを覚えていますね。
それは印象深いですね。
最後と決めたシーズン、かつ最後にに勝利で終われる・・・と言うのは中々ないドラマですね。
そこからの復帰はかなり早かったですが(笑)
松田
本当にそうですよね(笑)
みんなビックリでしたよね!(笑)
松田さんにとって京都ハンナリーズとは。
松田
人として成長させてくれている場所。
僕の核を作ってくれたのが京都ハンナリーズだと思っています。
ホームの京都市体育館も凄く大きくはないのですが、僕が1年目の時に4000人以上入った試合があり、その時のプレーに一喜一憂する会場の雰囲気は忘れられません。
コロナ禍もあり、中々会場に足を運ぶのも難しい方もおられると思いますが、チームと一緒に成長できる場所なので、また足を運んでもらいたいですね。
会場の雰囲気良いですよね。
では最後にブースターへ松田さんから一言お願いします。
松田
負けが混んでしまっている時期もありましたが、チームが常に成長している事を感じています。
例年と比べてもチームワークは格段に良く、これからが楽しみなチームだと思います。
ここから更に成長、Step UPできるチームですし、それが形になりつつあります。
楽しみにしながらチームを見守っていただければと思います。
またこんな状況ではありますが、是非体育館に足を運んでいただいて一緒に選手を応援していただけると嬉しいです。
またBリーグの試合を見た事ない方、是非京都ハンナリーズの試合へ足を運んでみてください。
是非、会場で生の雰囲気を感じて欲しいですね。 松田さん貴重なお話有難うございました。 今後の京都ハンナリーズの成長、松田さんのご活躍楽しみにしております。
バイウィークあけの茨城ロボッツ戦で松田さんの姿を拝見した時はインタビュー後だったので更に感慨深いものがありました。
僕にとっての京都ハンナリーズのトレーナ陣は北川雄一さんと松田さんのコンビのイメージが非常に強いので、松田さんがベンチにいると当時を思い出します。
1年目は行けずだったのですね(笑)
色々な思い出がありますね。
松田さんが京都ハンナリーズに加入された経緯をお伺いさせてください。